語りえぬものはかく語りき

柾葉進の徒然なる随想ブログ

2015-07

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[2015-07-23]  ニヒリズムとどう向き合うか  

タバコを吸う主人公というのは、美少女ゲームにおいては珍しい気がする。 学園を舞台にした作品においては特に、である。主人公が学生であるにも関わらずタバコを吸っているということは、彼がいわゆる不良であるとか、あるいはそこまでいかなくとも世間や大人といったものに多かれ少なかれ反抗的であるとか、いずれにせよ不真面目なイメージがどうしても付随してしまう。

元来、美少女ゲームというのはシミュレーションゲーム、すなわちプレイヤーが主人公と同じ視点に立って、ゲーム内で起こる出来事を追体験するという趣旨のエンタテインメントとしての性質を持つ。そこではプレイヤーが自分と主人公を重ね合わせるという過程が必要となるが、主人公が妙に個性的だったり、あるいは好感のもてないキャラだったりするとプレイヤーは主人公に完全に共感できず、結果として物語に入り込むことができない。

それが恋愛物語ならなおさらである。共感できない主人公の恋愛の過程を画面越しに読み進めるなんていうのは、興味のない知り合いの恋愛話を延々と聞かされるよりもたちが悪い。だからこそプレイヤーの分身となる主人公には、あまり特徴のない、あたりさわりのない、無難な人格が好んで用いられてきた。厭世的で、毎日学校の屋上でタバコを吹かしている……などというのは、恋愛シミュレーションゲームの主人公にはふさわしくないのである。

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柾葉 進  (まさば すすむ)

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哲学、歴史、文学、評論等。アニメやエロゲ(美少女ゲーム)を切り口にして論じたものが多数あります。

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